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単純主効果の検定はなぜBonferroniか? [多重比較]

研究やメールから逃避したいので更新します。
なんも脈略もなく
■2要因の分散分析などで、交互作用が有意である場合、ある水準における他方の要因の主効果をみる単純主効果の検定を行うことがあります。その際、マニュアル本では、信頼区間の調整として、LSD、Bonferroni、Sidakのうち、Bonferroniを選択するよう書いています(e.g. 石村・子島,2004; 小塩, 2004)

↑SPSSユーザーとしてなんでBonferroniを使うのか疑問に思いませんか?
 必ずBonferroniを選択するならLSDもSidakもいらない!
■その理由と疑問(小5分ぐらい調べてみました)
*統計の専門家でないので、詳しい説明ができません。ご容赦ください。
・LSDは多重比較における信頼区間の調整として信頼されていない。
 永田・吉田(1997)によれば、「用いてはならない」とされている。
・では、Bonferroniを用いればいいのか?
 小野寺・山本(2004)によれば、Bonferroniは検定力が低いので、検定力の低さを問題にするなら、使用が難しいと指摘している。
・そして、消去法としてSidakが残る。
 「多重比較法の選択について」で述べたように、 Sidakは、Bonferroniの改良版である。
■じゃぁ、なんでマニュアル本はBonferroniと(固執)するの?
選択の理由が書いていないので、わかりません。
上記のことを考えると、Sidakの方がいいと思います。

引用文献
・石村貞夫・子島潤, 2004, SPSSによる線型混合モデルとその手順, 東京図書
・永田靖・吉田道弘, 1997, 統計的多重比較法の基礎, サイエンティスト社
・小野寺孝義・山本喜一郎編, 2004, SPSS辞典-BASE編-, ナカニシヤ出版
・小塩真司, 2004, SPSSとAmosによる心理・調査データ解析 因子分析・共分散構造分析まで, 東京図書


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雪本 卓

少し前にこのブログを発見し,時々興味深く拝見させていただきます.

Sidak方については,使用上の注意があるので,必ずしもBonferroni法に比べて優れているとはいえないのではないか? と考えています.私のブログの<a href="a http://blog.goo.ne.jp/self-educator/e/0cf0d7941ac5041226f009d2fcdcac04">ここ</a>にちらりと考えていますが,Bonferroni法とSidak法とでは,発想の元となる不等式が別もののようです.

あるいは,その辺があるから,Bonferroni法にこだわっているのかもしれません(自信なし).
by 雪本 卓 (2005-06-01 18:57) 

freak

>雪本様
レスが大変遅くなり,申し訳ございません。
freak@管理人です

貴重な知見をありがとうございます。
勉強になりました。ご指摘された点を参考に文献を調べたところ,永田・吉田(1997)においても同様の説明がありました。
→主に対応のあるデータの比較の場合,Sidakはすすめられない手法です。

引用文献
・永田靖・吉田道弘, 1997, 統計的多重比較法の基礎, サイエンティスト社
by freak (2005-07-15 19:24) 

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