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ノンパラメトリック検定でも多重比較ができる? [ノンパラメトリック検定]

「これは使えるかも! Kruskal-Wallis検定」の記事で3つのグループの順序データの検定では,多重比較ができないとコメントしましたが,できるそうです.
石村(2001)がその方法を紹介しています.

■A地区、B地区、C地区×地区への愛着(1全くそう思わない-5非常にそう思う)の分析の場合
はじめに,Kruskal-WallisのH(K)(ノンパラメトリック検定”の“K個の独立サンプルの検定”)で有意な差が確認されました.次に,どこのペアで差がみられるかの検定は,以下の手順になります.
*全体で差がないのに多重比較をしていいのかに関しては議論があります.
 (多重比較は別物という考えている研究者もいるそうです)

■各ペアごとの“ノンパラメトリック検定”の“2個の独立サンプルの検定”
A-B,B-C,C-Aのペアで“Mann-WhitneyのU”などの検定を行います.
ただし,そのままの結果を採用してしまうと検定を繰り返すことになり,第1種の過誤(差がないのに差があると判断する)が有意水準のα=5%や1%以上になっています.
■αを検定を繰り返した数で割り算をしてコントロール
そこで,この確率をコントロールする方法として,石村(2001)はボンフェローニの修正を紹介しています.やり方は簡単,5%(1%)を検定を繰り返す数(ここではグループ数=3)で割り算とした水準で,ペアの確率が有意がどうか判断します.
例えば,有意水準を5%にした場合,
有意確率<.01675(5%/3)なら,5%の水準で有意と判断します.

*ユーザーの立場として,こんな安易なやり方でいいのか疑問があります.
(てゆうか,ボンフィローニの修正ってこんな簡単な計算でできるの?)
*多重比較における有意水準のコントロールは,データの特性に応じて多様な方法が考えられているように,この分析がどこまで適用できるか判断が難しいです.

引用文献
石村貞夫, 2001, SPSSによるカテゴリカルデータ分析の手順, 東京図書


ノンパラの2個の独立サンプルの検定はどれを使うの? [ノンパラメトリック検定]

昨日に引き続き、ノンパラです。
*この分析は、一方が順序尺度以上でないと使えません。
男女×順序尺度(心理学の間隔尺度)といった、2×Mの検定を行う場合、“ノンパラメトリック検定”の“2個の独立サンプルの検定”を行うことがあります。→むやみにχ2乗検定しない方がいい。

マニュアル本の内田(1997)では、検定方法として“Mann-WhitneyのU”を選択するようになっているが、他の検定方法ではいけないのか?
*だんだん“しらない世界”に入ってきました。不正確な内容が含まれていると思います。ご容赦ください。
→SPSSの右クリックや、小野寺・山本(2004)を用いて、小5分調べてみました。

■Mann-WhitneyのU
順位情報をもとに、2グループの母集団分布が等しいかを検定する手法である。
具体的には、データを1つにまとめ、順位をつけ、2つのグループの順位の合計をもとに検定を行う。
■Kolmgorov-SmirnozのZ
小野寺・山本(2004)によれば、データの分布が正規分布から明らかにかけ離れていたり、グループの等分性が仮定できそうにない場合に使った方がよい分析である。
グループごとにデータを昇順にならべ、経験累積分布を作成し、その累積経験分布の差の最遠距離差の絶対値を用いて検定を行う。
■Mossの外れ値反応
SPSSの右クリックによれば、「実験変数が何人かの被験者に一方向に影響し、残りの被験者には反対方向に影響するということが予測されるとき、この仮説を検定するために計画されたノンパラメトリックな方法」である。また、小野寺・山本(2004)によれば、2つの独立なサンプルデータの広がりを利用して両群の母集団が等しいか、否かを検定する方法として指摘されている。
*この検定では、一方が対照群、他方が実験群として出力されるが、いずれが実験群か対照群かは問題ではないらしい。
■Wald-Wolfowitzのラン
2つのグループが同一の母集団から抽出されたものかどうかを、データの連続数、ラン(連)を用いて検定する方法である。

→小5分では、理解するのが難しいです。データの分布の状態によって、Mann-WhitneyのUかKolmgorov-SmirnozのZを使いわけるということでしょうか。Mossの外れ値反応は、(予備)実験の操作チェックとして使えそう?
ノンパラは奥が深いです。どなたか教えて下さい。

引用文献
・小野寺孝義・山本嘉一郎編, 2004, SPSS辞典 BASE編, ナカニシヤ出版
・内田治, 1997, すぐわかるSPSSによるアンケートの調査・集計・解析, 東京図書




これは使えるかも! Kruskal-Wallis検定 [ノンパラメトリック検定]

マイ・ブームはノンパラです。忘れないうちに、Kruskal-Wallis検定についてまとめます。
*統計の専門家でない上、ノンパラメトリック検定は、ほとんど使ったことがありません。
 不正確な内容が含まれていると思います。ご容赦ください。

社会調査系の研究において、デモグラ×質問項目(順序尺度or心理学の間隔尺度)のクロスを検討する場合があります。
例 A地区、B地区、C地区×地区への愛着(1全くそう思わない-5非常にそう思う)
その場合は、χ2乗検定を行うと、順序情報を無視してしまうので、有効ではないことが指摘されています(内田, 1997)。←χ2乗やってた。反省!
↑分析する前に内田(1997)を読んでおけよ!

■L(3以上)×M(3以上)のクロスの検定
“ノンパラメトリック検定”の“K個の独立サンプルの検定”を行う。
(2×Mのときは、“2個の独立サンプルの検定”を行う)

Kruskal-WallisのH(K)とメディアン(M)について、小野寺・山本(2004)を用いて調べました。

■Kruskal-WallisのH(K)
すべてのデータから順位をつけて、その平均順位×グループのχ2乗を行う。
■メディアン検定
すべてのデータから順位をつけて、メディアン以下とメディアン超に分け、メディアン以下or超×グループのχ2検定を行う。

→Kruskal-Wallis検定は、平均ランクが算出され、グループの順位が数量的にわかり便利。
 尺度を用いた調査で、分散分析ができない(orしたくない)時に、使えそう(ただし多重比較はできません)。

引用文献
・小野寺孝義・山本嘉一郎編, 2004, SPSS辞典 BASE編, ナカニシヤ出版
・内田治, 1997, すぐわかるSPSSによるアンケートの調査・集計・解析, 東京図書


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